<金融アトラス/a>

金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

企業金融-会計

ヘッジ会計(繰延ヘッジ、時価ヘッジ)

本ページでは、ヘッジ会計(繰延ヘッジ、時価ヘッジ)についてまとめたい。 ヘッジ会計 ヘッジ対象に関する損益とヘッジ手段に関する損益を同じタイミング(会計期間)に認識する会計処理をヘッジ会計という。ヘッジ会計には繰延ヘッジと時価ヘッジがある。 繰延…

株主資本変動計算書とは何か

本ページでは、株主資本変動計算書とは何かについてまとめたい。株主資本変動計算書とは、一言でいえば、貸借対照表の「純資産」の部分について、その変動要因を詳述した表であるといえる。 株主資本変動計算書と貸借対照表、損益計算書の関係性について、中…

バリュエーションにおけるフリーキャッシュフローの定義について

本ページでは、企業価値算定(バリュエーション)におけるフリーキャッシュフローの定義についてまとめたい。 榊原(2013)では、企業価値は、「当該企業に対する資本提供者(中略)にとっての価値」と定義されており、「将来キャッシュフローの現在割引価値とし…

金商法に基づく企業会計の基準について

金商法において企業に対する各種開示規制が定められているが、その主要な開示項目に「経理の状況」がある。具体的には、財務諸表等や連結財務諸表等が該当する。そして、これらの財務諸表等について、以下の様に規定されている。 第百九十三条 この法律の規…

バランスシートにおける固定資産の減価償却の取扱いについて

本ページでは、バランスシートにおける固定資産の減価償却の取扱いについてまとめたい。 バランスシート上、固定資産の簿価は購入額でまずは評価される。設備等の固定資産は、年数を経るごとに性能が低下する中で、購入時にあった価値を保てなくなると考えら…

損益計算書における5つの利益について

本ページでは、損益計算書における5つの利益についてまとめたい。 損益計算書 損益計算書は以下のように並んでいる。 売上高 -売上原価 ①売上総利益 -販売費及び一般管理費 ②営業利益 -営業外収益 -営業外費用 ③経常利益 -特別利益 -特別損失 ④税引前当期純…

見越と繰延の違いについて

本ページでは、簿記における見越と繰延の考え方についてまとめたい。以下の処理は期末の決算整理仕訳にて行う。 見越 当期に発生した費用・収益であるが、実際の支払い・入金は伴っていないものについては、(支払い・入金はまだ済んでいないけれども)当期の…

先入先出法(FIFO)と後入先出法(LIFO)とは何か

本ページでは、先入先出法(FIFO)と後入先出法(LIFO)とは何かについてまとめたい。 商品を仕入れて販売することを考えた時、仕入れにはコストがかかる。財務諸表において費用と収益は対応させる必要があるため、ある年に販売された商品に対して、いくらのコス…

繰越欠損金と税効果会計について

本ページでは、繰越欠損金と税効果会計についてまとめたい。 繰越欠損金とは まず、法人税額は益金−損金で計算される課税所得に法人税率を乗じることで算出される。しかし、益金−損金がマイナスになった場合、この額のことを欠損金という。 一定の条件の下で…

収益認識・費用収益対応の原則に関するメモ

会計における収益認識・費用収益対応の原則に関して。 収益認識 2021年4月より新たな収益認識基準が適用。 ①顧客との契約を識別②契約における履行義務(収益認識の単位)を識別③取引価格の算定⇒ 値引き、リベート、返金等、取引の対価に変動性のある金額が含ま…

複式簿記における仕訳の考え方について

本ページでは、複式簿記における仕訳の考え方についてまとめたい。 複式簿記とは、取引を複数の勘定科目で記載する方法である。 例えば、「100万円の土地を現金で購入した」という取引を考えてみると、 ・100万円の現金の減少 ・100万円の土地の取…

税効果会計とは何かについて平たく説明

本ページでは、税効果会計とは何かについてまとめたい。税効果会計は、一言でいえば、会計上の利益と税法上の課税所得との差異を調整するための会計処理ということができる。 会計上の利益と税法上の課税所得 法人税は会社が産み出した利益に対して課せられ…

売上、収入、収益、利益…会計用語の違いと損益計算書上の5つの利益

売上、収入、収益、利益といった言葉は、日常用語ではあまり意識されずに使われることは多いが、会計的にはどのような違いがあるのだろうか。 さらに、本ページの後半では、損益計算書に登場する「5つの利益」についても取り上げる。 売上、収入、収益、利益…

デリバティブと時価評価ーオフバランスからオンバランスへー

デリバティブはかつて、オフバランス取引として整理されていたが、2000年以降、時価会計の導入によってオンバランス取引として整理されるようになった。本ページでは、これについてその具体的な中身をまとめたい。 オフバランス取引とは オフバランス取引と…

「コア業務純益」と投資信託解約益の問題

本ページでは、主に地銀の収益性の文脈で議論される「コア業務純益」と投資信託解約益についてまとめたい。 銀行の収益性 銀行の決算資料を見ると、財務諸表の数値の他にも、収益性や健全性を示す指標が様々開示されている。 業務粗利益 銀行粗利益とは、銀…