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金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

資産運用

「ルックスルー」とは何か

本ページでは、ファンドにおける「ルックスルー」とは何かについてまとめたい。 ファンドは、投資家から資金を募り、さまざまな資産に投資する金融商品である。例えば日経225に含まれる銘柄に投資するファンドなどがイメージしやすいだろう。 「ルックスルー…

資産運用ビジネスにおける利益相反について

本ページでは、資産運用ビジネスにおいて発生する可能性のある利益相反の類型についてまとめたい。なお、以下に示す類型は金融庁が審議会にて示したものに基づいている。 基本的にどの利益相反の類型も、顧客利益よりも自社の利益、あるいは会社が属する金融…

パッシブ運用の拡大はバブルを引き起こすか?

パッシブ運用の規模が世界的に拡大している。インデックス(日本で言えば日経平均やTOPIX)に連動する形の投資信託やETFがアクティブ投信の規模を凌駕しつつある傾向が、世界的に見られる。 パッシブ運用の魅力は、アクティブ運用と比べて安いコストで投信を変…

所得代替率とは?その計算方法は?

本ページでは、所得代替率とは何かについてまとめたい。所得代替率とは、一言でいえば、退職後に給付される公的年金の額が、現役時代の収入と比べて何割ほどになるかを示したものである。 所得代替率の計算方法 公的年金の支給額が分子、現役時代の収入が分…

積立方式と賦課方式の違いについて簡潔にまとめてみる

本ページでは、年金給付における賦課方式と積立方式の基本的な違いについて簡単にまとめてみたい。 積立方式 積立方式は、現役世代の収入により積み立てたお金を、将来現役世代が高齢者になった時に給付される年金の原資にするというもの。簡単に言えば、「…

日本の年金の構造について簡潔にまとめてみる

日本の年金は3階建て、と呼ばれる。ネットで調べれば、年金にはどのような種類があり、どのような構造になっているのかなどについて、たくさんのサイトで解説されている(本ページの末尾に参考ページのURLを載せている)。 ここでは、詳しい説明は省略し、日…

株式指数の経済に与える影響について

パッシブ運用の規模が世界的に拡大している。インデックス(日本で言えば日経平均やTOPIX)に連動する形の投資信託やETFがアクティブ投信の規模を凌駕しつつある傾向が、世界的に見られる。 パッシブ運用の魅力は、アクティブ運用と比べて安いコストで投信を変…

パッシブ運用の問題点ーアクティブ運用の意義とはー

パッシブ運用の規模が世界的に拡大している。インデックス(日本で言えば日経平均やTOPIX)に連動する形の投資信託やETFがアクティブ投信の規模を凌駕しつつある傾向が、世界的に見られる。 パッシブ運用の魅力は、アクティブ運用と比べて安いコストで投信を買…

「ホームカントリーバイアス」とは何か

本ページでは、ホームカントリーバイアスとは何かについてまとめたい。 ホームカントリーバイアスとは、投資家が、自国の株や債券などに対して資産配分の比重を多くする傾向があることを言う。 基本的なポートフォリオ理論では、相関関係の低い複数の資産を…

日本の機関投資家による運用は「保守的」なのか?

日本の機関投資家は「保守的」と言われることがある。「保守的」というのは、運用にあたってあまりリスクを取ろうとせず、リスクが低いものリターンも低い資産に多く資金を配分しているということである。 機関投資家とは、典型的には企業年金など、集まった…

MMFの金融システムにおける役割について

本ページでは、MMF(マネー・マーケット・ファンド)の金融システムにおける立ち位置について考えてみたい。 MMFとは MMFとは投資信託(ミューチュアルファンド)の一種。主に、企業が信用力に基づいて無担保で短期的に資金調達を行うための約束手形であるCP…

会社型ファンドと契約型ファンドのガバナンスについて

本ページでは、会社型ファンドと契約型ファンドにおけるガバナンスの違いについてまとめたい。 投資信託は大きく分けて「会社型投資信託」と「契約型投資信託」に分類される。前者は、資産運用会社が法人格を有する投資信託を設立し(投資法人)、この投資法…

「コア業務純益」と投資信託解約益の問題

本ページでは、主に地銀の収益性の文脈で議論される「コア業務純益」と投資信託解約益についてまとめたい。 銀行の収益性 銀行の決算資料を見ると、財務諸表の数値の他にも、収益性や健全性を示す指標が様々開示されている。 業務粗利益 銀行粗利益とは、銀…

"外部委託"が日系資産運用会社の海外運用を支えている

日本で売られている投資信託などのファンドには、様々な種類がある。日本株や海外株式、海外債券、不動産などなど。 日系の大手資産運用会社では、上記のような幅広いラインナップの商品が提供されている。しかしながら、日系の資産運用会社のファンドマネー…

組合型ファンドの種類について

本ページでは、組合型ファンドにはどのような種類があるかについてまとめたい。 そもそも、ファンドにはどのような種類があるかについては、以下のページを参照されたい。 hongoh.hatenablog.com 組合型ファンドの一般的な特徴としては、組合という法人格を…

パススルーとペイスルー-二重課税の回避-

本ページでは、ファンドへの課税における「パススルー」と「ペイスルー」の概念の違いについてまとめたい。どちらも、法人税と所得税の「二重課税」を防ぐしくみであり、「導管性」を持つという言い方をされる。 二重課税について 器(ビークル)であるファ…

PEファンドのビークルについて

本ページでは、PEファンドを組成する際に用いられるビークルの種類についてまとめたい。 ファンドは「器(ビークル)」である。どの器を用いるかによって、運営のし易さや、課税方法などが変わってくる。 ファンドにはどのようなビークルの種類があるかにつ…

ダイベストメントの問題点について

「ESG投資」には様々な手法があるが、そのうちの一つに「ダイベストメント」というものがある。ダイベストメントとは、ESGの概念に反するような企業(例えば化石燃料や、兵器を扱う企業など)の投資を止め、資金を引き上げることである。 投資家が「ESGに積極…

投資信託におけるオープン・アーキテクチャーとは

本ページでは、投資信託におけるオープン・アーキテクチャーとは何か、そして日本の現状についてまとめたい。オープン・アーキテクチャーとは、一言でいえば、投資信託を販売する販売会社が、系列の運用会社の投信のみならず、幅広い運用会社の投信を販売す…

オルタナティブ投資におけるゲートキーパーという存在

オルタナティブ投資に注目が集まっている。海外では大学基金や年金基金を中心に、積極的にオルタナティブ資産(VC、PE、不動産、ヘッジファンドなど)へ投資を行っている。日本の機関投資家はオルタナティブ投資に消極的であったが、GPIFがオルタナティブ資…

「指数に投資する」ということ

「この市場は上がる!」と考えた時、個別株を選別して投資するのではなく、マーケット全体に投資する、という選択肢があり得る。市場に流通する商品すべてに投資をすれば、マーケット全体に投資したことになるわけだが、それはなかなか困難である。 一つの方…

投資信託の資産を実際に売買するのは信託銀行

投資家が投資信託を購入するとき、基本的には証券会社などの販売会社を通じて購入することが多い。ではこの投資信託を組成し、運用戦略などを決めているのは誰かというと、資産運用会社である(〇〇アセットマネジメントという社名であることが多い)。 投資…

投資信託とスチュワードシップ活動・議決権行使の問題

近年、インデックス型投資信託(以下インデックスファンド)に代表されるパッシブ運用が世界的に増加している。巨額なインデックスファンドを複数抱えるブラックロックやバンガードといった資産運用会社が、世界を席巻している状況である。インデックスファ…

米国の年金や大学で積極化するオルタナティブ投資

米国の年金や大学がオルタナティブ資産への投資を増やしている。オルタナティブ資産とは、伝統資産と呼ばれる上場株・債券以外の資産の総称であり、不動産や、非上場株を扱うPE(プライベート・エクイティ)、ベンチャー企業に投資するVC(ベンチャー・キャ…

ERISA法とは何か

ERISA法(Employee Retirement Income Security Act)とは、1974年に制定された、企業年金に加入する従業員が有する受給権の保護を目的とする米国の連邦法(州法とは異なり国全体に対して効力を持つ法)で、企業年金を広く規制している。 ERISA法におけるキ…

地銀の収益構造-融資偏重から有価証券運用へ-

地銀の収益構造の転換が迫られている。伝統的には地銀の収益源は地域企業への融資が中心であった。しかし、都市部への一極集中や地方における人口減少などの社会構造的な問題による融資先の減少に加え、長らく続く低金利環境による利鞘の縮小で、融資に頼る…

「グリーンウォッシング」とは ESGに注力する企業やファンドの実態

最近、「サステイナブルファイナンス」が注目される中、「グリーンウォッシング」という言葉を耳にする機会が増えた。ネットで言葉の意味を調べると、「環境に優しい活動やESGを考慮した取組みをしているように見えるが、実際には見せかけの取組みでごまかし…

投資信託とフィデューシャリー・デューティー(金商法との対応)

本ページでは、投資信託を取り扱う業者(資産運用会社、販売会社)が顧客に対してどのような義務を負うのかについて、いわゆる「フィデューシャリー・デューティー」や、既存の法令(金商法等)との対応の観点から整理したい。 金融機関の「フィデューシャリ…

ファンドの法的な類型と金商法上の取扱いについて

本ページでは、いわゆる「ファンド」の法的な類型と、金商法上の取扱いについてまとめたい。ファンドは言わば投資を行うための「器」である。この「器」にどのような種類があるのか、がこのページの主眼である。 1.ファンドの類型 いわゆる「ファンド」と…

投資運用業の類型

本ページでは、投資運用業の類型についてまとめたい。 基本的に、資産運用業を行う業者は、金商法上の「投資運用業」に登録する必要がある。具体的には、以下の4つに整理される。それぞれの類型では主な用途が異なり、また、使用される「器」(ファンド)の…