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個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

通貨スワップとは?為替スワップとの違いは?

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本ページでは、通貨スワップとは何かについてまとめたい。

 

通貨スワップとはデリバティブ取引の一種で、一言でいえば、異なる通貨(例えばドルと円)を交換することで、それぞれが外貨(日本の金融機関の場合はドルなど)を調達することができるというものである。

 

日米の金融機関がドルと円を交換することを想定すると、契約期間中は、円と引き換えにドルを受け取った日本の金融機関はドル金利を米国の金融機関に対して支払い、反対に米国の金融機関は円金利を日本の金融機関に支払う。契約が終了すると、ドルと円を元に戻す。契約終了時点の交換レートは、そのときの相場に即して決定される。

 

なお、元本交換をせず、金利のみの交換を行う通貨スワップクーポンスワップという。

 

為替スワップとの違い

似た概念に為替スワップというものがある。これは、一言で言えば、「現時点において直物為替レートで円と外貨を交換し、現時点において決定した先物為替レートで、将来時点で外貨と円を交換し直す取引」と言える。

 

為替スワップについては、以下のページを参考にされたい。

為替スワップとは?どんな時に使われる? - 金融アトラス

 

通貨スワップとの違いは、まず契約終了時点で通貨を交換し直す際のレートを契約開始時において決めてしまうという点である。さらに、通貨スワップのように、期中に金利の交換が行われるということもない。

 

両者とも外貨調達を主要な目的としているが、一般に通貨スワップ長期、為替スワップ短期の契約である傾向にある。

 

参考:財務総合政策研究所(2017)「ドル調達コストの高まりとカバー付き金利平価」

URL: https://www.mof.go.jp/pri/research/special_report/f01_2017_10.pdf