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個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

デリバティブにおける「エクスポージャー」とは

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本ページでは、デリバティブにおける「エクスポージャー」の概念について整理したい。

なお、ここでは、店頭(OTCデリバティブを念頭に置いている。

 

デリバティブ時価

そもそもデリバティブにおける時価とは、将来に発生するキャッシュフローを無リスク金利で現在価値に割り引いたものである。


この将来キャッシュフローは額の変動のリスクに「さらされている 」ため、「エクスポージャー」と呼ばれる。

 

株などの他の資産は保有額そのものが価格変動のリスクにさらされているためエクスポージャーと呼ばれるが、デリバティブは差金決済による取引であり、将来キャッシュフローエクスポージャーとなる。

 

カウンターパーティリスクとは

デリバティブにおいては、取引相手(カウンターパーティ)が将来時点で取引を履行してくれるという「信用」に基づいている。 カウンターパーティリスクとは、カウンターパーティとの間のデリ バティブ取引等によるキャッシュフローが正である場合、このカウ ンターパーティが破綻したときに、正の価値の金額を取り損なってしまうリスク(信用リスク)である。

 

カウンターパーティリスクの概要については以下でもまとめているので、あわせて参照されたい。

hongoh.hatenablog.com


エクスポージャーの計測

カウンターパーティリスクとは、デリバティブ取引により生じうるプラスの価値を取り損ねることであるから、そのリスクの大きさは、将来期待できるプラスのキャッシュフローの額、と言い換えることができる。