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金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

「機関投資家」とは誰のことを指す?

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経済ニュースなどでしばしば「機関投資家」 という言葉を耳にすることがある。個人投資家とは違い、 会社などの「機関」が投資の主体となっている。多くの場合、 個人投資家よりもはるかに多額の資金を運用する主体であり、 マーケットにも大きな影響を与えうる。


それでは、「機関投資家」 には具体的にはどのようなプレーヤーが存在するのか。本ページでは、主要な機関投資家の種類についてまとめたい。

 

①年金基金

人々から積み立てられた資金を市場で運用し、 将来の給付の原資とする。年金には公的年金私的年金があり、 前者を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) という組織は数百兆円の資金を動かす、 グローバルに見ても有数の機関投資家である。


②保険会社

利用者から預かった保険料は、事故や災害、 個人の病気等の際に保険金として支払われる。 こうした経済的なリスクヘッジの機能が保険会社の主要な社会的意義であるが、 預かった巨額の保険金を運用するという機関投資家の側面もある。

 

③資産運用会社

個人投資家機関投資家から、 投資信託など様々な形で資金を集めて、運用を行う。 自らの組織のためではなく、顧客資産のために運用を行い、 収益は顧客に課す手数料から得ている。

 


④その他金融機関

銀行をはじめとする金融機関も機関投資家と言うことができる。 特に地銀は、近年の地方経済の縮小等により貸出先が減っており、 預貸率(預金に占める貸出の割合)が低下している。そこで、 貸出に回せない資金からも収益を得るため、 有価証券の運用に力を入れる地銀も増えている。

 

⑤非金融法人

金融機関ではない事業主体も、 多額の資金を運用している場合があり、 典型的には大学などの学校法人が該当する。 米国の大学の中には寄付金等から得た莫大な資金を運用し、 リターンを研究費として活用している。