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個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

適格投資家向け投資運用業(プロ向け投資運用業)と適格機関投資家等特例業務(プロ向けファンド)の違い

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本ページでは、金商法上の適格投資家向け投資運用業(プロ向け投資運用業)と適格機関投資家等特例業務(プロ向けファンド)の違いについてまとめたい。どちらも資産運用業者向けの特例措置のようなものだが、両者の違いが紛らわしい。

 

まず前提知識として、資産運用を行う業者は、「投資運用業」か「投資助言・代理業」のいずれかに分類される。実際に顧客の財産を預かり、運用判断も業者が行おうとすると、前者の「投資運用業」を登録する必要があるが、最低資本金5,000万円の要件など、業登録のハードルは非常に高い。

 

そこで、一定の条件を付けて、資産運用業者が新規参入をしやすいように措置を講じたものが、上述の「適格投資家向け投資運用業」と「適格機関投資家等特例業務」となる。

 

①適格投資家向け投資運用業(プロ向け投資運用業

投資家が適格投資家のみで、運用財産の総額が200億円以下である場合最低資本金が1,000万円で良いなど、より緩和された登録要件の下で業務を行うことが可能である。

あくまで、通常の投資運用業の登録要件の一部が緩和されたものという位置づけである。

 

適格機関投資家等特例業務(プロ向けファンド)

投資家が1名以上の適格機関投資家と49名以内の一般投資家に限り、組合型ファンドの募集(自己募集、通常第二種業の登録が必要)とその運用(自己運用、通常投資運用業の登録が必要)を、登録手続きを行わず、事前の届け出だけで可能とするもの。そのため、プロ向け投資運用業(①)とは異なり、そもそも投資運用業とは別枠の位置づけとなる。金商法63条に規定。

 

プロ向けファンド(②)では、「投資一任業」「投信委託業」など、投資運用業の他の業務は行うことができず、組合型ファンドの自己募集と自己運用に限られている。対してプロ向け投資運用業(①)は、投資家や運用財産に制限があるだけであくまで投資運用業なので、投資運用業として定められたすべての業務を行うことができる。

 

参考:金融審議会「投資運用等に関するワーキング・グループ」(第1回)事務局資料

平成26年10月10日)

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/toushi_wg/siryou/20141010/03.pdf