本ページでは、2標本t検定とは何かについてまとめたい。(ここではいわゆる「対応がない」2標本検定について取り上げている)。
仮説検定の基本的な考え方については、以下のページでまとめている。なお、ここで紹介されているt検定の例は、1標本のt検定である。
2標本t検定とは、異なる二つの独立した母集団から標本を抽出し、その2つの平均に差があるかどうかを検証するものである。
2つの集団をA、Bとし、それぞれの母平均をμ_A、μ_Bとすると、この仮説検定における帰無仮説、対立仮説はそれぞれ以下のようになる。
帰無仮説:μ_A = μ_B
対立仮説:μ_A ≠ μ_B
そして、それぞれの標本平均をx_A、x_B、標本分散をs^2_A、s^2_B、サンプルサイズをn_A、n_Bとすると、t統計量は
帰無仮説が正しいとき、以下のように表すことができる。
このt統計量は、自由度n_A+n_B -2のt分布に従う。
このt値の値によって、二つの母集団の平均値が同じであること可能性が低いこと(通常5%以下)を示せれば、帰無仮説を棄却することができる。