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金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

見越と繰延の違いについて

 

本ページでは、簿記における見越と繰延の考え方についてまとめたい。以下の処理は期末の決算整理仕訳にて行う。

 

見越

当期に発生した費用・収益であるが、実際の支払い・入金は伴っていないものについては、(支払い・入金はまだ済んでいないけれども)当期の費用・収益に計上する。これを見越という。

費用の場合は、借方に費用計上する一方で、負債(貸方)に「未払費用」を計上する。来期以降に実際の支払いが実現したら「未払費用」を取り崩して現金が減少する。

収益の場合は、貸方に収益を計上する一方で、資産(借方)に「未収収益」を計上する。来期以降に実際の入金が実現したら「未収収益」が減少し反対に現金が増加する。

 

繰延

支払い・入金を既に終えているが、当期に発生する費用・収益ではない場合、(支払い・入金が済んでいるけれども)当期の費用・収益には計上しない。これを繰延という。

費用の場合は、資産(借方)に「前払費用」を計上する。来期以降に費用が発生したら、「前払費用」が減少して借方に費用計上される。

収益の場合は、負債(貸方)に「前払収益」を計上する。来期以降に収益が発生したら、「前払収益」が減少して貸方に収益計上される。

 

今回登場した「未払費用」「未収収益」「前払費用」「前払収益」のことを「経過勘定」という。