<金融アトラス/a>

金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

市場取引(マーケット)-デリバティブ

カレントエクスポージャーとポテンシャルフューチャーエクスポ―ジャーとは

本ページでは、デリバティブ取引におけるカレントエクスポージャー(CE)とポテンシャルフューチャーエクスポージャー(PFE)の考え方についてまとめたい。 デリバティブの時価 そもそもデリバティブにおける時価とは、将来に発生するキャッシュフローを無リ…

オプションの非線形リスクとは?

オプションには「非線形リスク」があるというが、非線形なリスクとはいったいどのようなものなのだろうか。 ある金融商品の価格を変動させる要因をリスクファクターという。リスクファクターの変化に対して、商品価格が非線形に動くとき、これを非線形リスク…

金融におけるテイラー展開―非線形な価格の動きを捉える―

テイラー展開の概要 テイラー展開とは、ある関数を2次式以上の多項式で近似することである。 微分は、ある関数を1次関数で近似すること(線形近似)であった。y=f(x)のx=aにおける線形近似は、x=a、y=f(a)を通り、傾きf'(a)の直線ということになる。いわゆ…

金融機関におけるブッキングについて

金融機関がトレーディングによってポジションを保有するとき、どの拠点にポジション計上(ブッキング)するか、という問題がある。 ブッキングの集約 グローバルな金融機関では、世界中の拠点において取引が行われているが、その取引が会計上どの拠点にブッキ…

カウンターパーティリスクの削減方法について

本ページでは、カウンターパーティリスクの管理において、リスクをどのように削減したらよいか、その代表的な手法についてまとめたい。 カウンターパーティリスクとは 店頭デリバティブで取り扱うスワップ取引においては、取引相手が契約通りに支払いを行う…

デリバティブ取引におけるネッティングとは何か

本ページでは、デリバティブ取引におけるネッティングとは何かについてまとめたい。 店頭(OTC)デリバティブ まずは、デリバティブ取引の中でも店頭デリバティブの説明から始めたい。店頭デリバティブとは、取引所を介さずに、取引の当事者同士が相対で行う…

クレジットデリバティブとは何か

本ページでは、クレジットデリバティブとは何か、そしてその代表例についてまとめたい。 クレジットデリバティブの概要 そもそもデリバティブは金融派生商品と呼ばれ、金利や通貨といった原資産をもとにしてスワップやオプションといった取引を行うものであ…

EB債とは何か

本ページでは、EB債(Exchangeable Bond、他社株転換可能債)とは何かについてまとめたい。EB債とは、一言でいえば、債券にスワップやオプションなどのデリバティブの要素を加えた仕組債の一種であり、償還時に現金の形で戻ってくる場合と株式により戻ってくる…

誤方向リスク(Wrong Way Risk)とは何か

本ページでは、誤方向リスク(Wrong Way Risk)とは何かについてまとめたい。誤方向リスクとは、一言でいえば、デリバティブ取引において、エクスポージャーの増大に伴って取引相手の信用力が悪化し(デフォルト確率の増大)、想定される損失が大きくなること…

証拠金規制とは何か

本ページでは、証拠金規制とは何かについてまとめたい。一言でいえば、店頭デリバティブ取引において証拠金の授受を求めるものである。 以下、証拠金規制そのものについて議論する前に、まずこの規制が導入される背景についてから記述したい。 店頭デリバテ…

デリバティブにおける「エクスポージャー」とは

本ページでは、デリバティブにおける「エクスポージャー」の概念について整理したい。 なお、ここでは、店頭(OTC)デリバティブを念頭に置いている。 デリバティブの時価 そもそもデリバティブにおける時価とは、将来に発生するキャッシュフローを無リスク…

デリバティブの損益通算で租税負担は軽くなる?

近年、デリバティブ取引を「損益通算」の範囲に認めることについての議論が続いているが、これはいったい何を目的とした議論なのか、本ページではまとめてみたい。 損益通算とは そもそも損益通算とは何か。金融商品には株や債券、デリバティブなど様々な物…

デュアルカレンシー債とは何か

本ページでは、デュアルカレンシー債とは何かについてまとめたい。デュアルカレンシー債とは、一言でいえば、キャッシュフローの中で、受け取りが二つの異なる通貨によって行われる債券である。 債券のキャッシュフローについて まず、債券の取引においてど…

信用評価調整(CVA)とは何か

本ページでは、信用評価調整(CVA)とは何かについてまとめたい。信用評価調整(CVA)とは、一言でいえば、カウンターパーティの信用力の変化に伴い、デリバティブにおけるエクスポージャーの 時価評価を調整する枠組みのことである。 デリバティブの時価 そも…

先物主導の株価指数の変化とは

マーケット情報などでしばしば、「先物主導で日経平均株価が値下がりした」といった表現を見かけることがある。この「先物主導」とはどういうことなのか、本ページでは考えてみたい。先物取引が現物の株価にどのようなメカニズムで影響を与えるのだろうか。 …

クレジットリンク債とは何か

本ページでは、クレジットリンク債とは何かについてまとめたい。一言でいえば、「国債や社債に、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を用いて別の企業の信用リスクを組み込むことで、より利率を高くした債券」ということができる。 CDSとは クレジットリ…

デリバティブと時価評価ーオフバランスからオンバランスへー

デリバティブはかつて、オフバランス取引として整理されていたが、2000年以降、時価会計の導入によってオンバランス取引として整理されるようになった。本ページでは、これについてその具体的な中身をまとめたい。 オフバランス取引とは オフバランス取引と…

プットオプションによるヘッジについて

本ページでは、プットオプションの売りヘッジについてまとめたい。 プットオプションの概要 オプションは、一言でいえば、ある商品を、決められた期日(または期間内)に、決められた価格で、売買できる権利ということができるというもの。デリバティブの一…

大阪堂島商品取引所におけるコメ先物取引廃止について考える

2021年8月、大阪堂島商品取引所はコメ先物取引の本上場が農林水産省に認可されなかったと発表した。これにより、それまで試験上場が続いていたコメ先物取引が廃止されたことになる。 コメ先物取引の歴史 コメ先物取引の歴史は江戸時代に遡る。1730年、江戸幕…

ストラドル取引を用いた租税回避について

デリバティブを利用した投資手法であるストラドルが、租税回避に使われるという懸念があるという。本ページでは、ストラドルを用いた租税回避についてまとめたい。 ストラドルとは ストラドルとは、デリバティブ取引の「買い」と「売り」を両建てで取引する…

ストラドルとは何か

ストラドルとは、ある銘柄について、同じ権利行使価格のコールオプションとプットオプションを同じだけ保有する戦略をいう。 前提知識 そもそもオプションは、ある商品を、決められた期日(または期間内)に、決められた価格(権利行使価格)で、売買できる…

「指数に投資する」ということ

「この市場は上がる!」と考えた時、個別株を選別して投資するのではなく、マーケット全体に投資する、という選択肢があり得る。市場に流通する商品すべてに投資をすれば、マーケット全体に投資したことになるわけだが、それはなかなか困難である。 一つの方…

オプションの基本的考え方②ープレミアムの決定要因ー

本ページは、オプション取引の基本的な考え方についての2回目である。 一回目では、オプションとはそもそも何なのか、といった点からまとめている。基本的な用語の定義なども載せているので、そちらも合わせて参考にされたい。 hongoh.hatenablog.com 今回は…

オプションの基本的考え方① -「買う権利を売る」とは??-

本ページでは、オプション取引の基本的な考え方についてまとめたい。 オプションの概要 一言でいえば、ある商品を、決められた期日(または期間内)に、決められた価格で、売買できる権利ということができるというもの。デリバティブの一種である。 先物取引…

商品先物と現物の受け渡しについて

先物市場では、株式や現物(金、農産物など)といった様々な商品が取引されている。本ページでは、そのうち現物を取引する「商品先物」についてまとめたい。また、後半では現物受渡しの実際についても触れる。 日本における商品先物の取引所 日本で商品先物…

CDOとCDSの違い

本ページでは、CDOとCDSの違いについてまとめたい。両者は一文字違いで紛らわしいが、関連性はあるもののまったく別の概念である。 CDO CDO(Collateralized debt obligation :債務担保証券)は、主に企業の債務を裏付けにした証券化商品である。 証券化は、…

シンセティックCDOとは何か

本ページでは、シンセティックCDO(Synthetic Collateralized Debt Obligation、合成債務担保証券)とは何かについてまとめたい。シンセティックCDOとは、一言でいえば「CDSを原資産にした証券化商品」ということになる。 よって、以下では、証券化、CDSについ…

取引情報蓄積機関(トレード・レポジトリー)とは

本ページでは、取引情報蓄積機関(トレード・レポジトリー)とは何かについてまとめたい。 取引情報蓄積機関は、店頭デリバティブの取引情報を記録し、当局に報告する役割を担っている。 店頭デリバティブとは まず、店頭デリバティブの概要について簡単に述…

カウンターパーティリスクとは?

本ページでは、デリバティブ取引におけるカウンターパーティリスクとは何かについてまとめたい。カウンターパーティとは、平たく言えば「取引相手」のことであり、「取引相手」に関するリスクだということができる。 市場デリバティブと店頭デリバティブ ま…

通貨スワップとは?為替スワップとの違いは?

本ページでは、通貨スワップとは何かについてまとめたい。 通貨スワップとはデリバティブ取引の一種で、一言でいえば、異なる通貨(例えばドルと円)を交換することで、それぞれが外貨(日本の金融機関の場合はドルなど)を調達することができるというものである…