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金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

株式指数の経済に与える影響について

パッシブ運用の規模が世界的に拡大している。インデックス(日本で言えば日経平均やTOPIX)に連動する形の投資信託やETFがアクティブ投信の規模を凌駕しつつある傾向が、世界的に見られる。 パッシブ運用の魅力は、アクティブ運用と比べて安いコストで投信を変…

パッシブ運用の問題点ーアクティブ運用の意義とはー

パッシブ運用の規模が世界的に拡大している。インデックス(日本で言えば日経平均やTOPIX)に連動する形の投資信託やETFがアクティブ投信の規模を凌駕しつつある傾向が、世界的に見られる。 パッシブ運用の魅力は、アクティブ運用と比べて安いコストで投信を買…

外為法改正に見る経済安全保障と経済成長のジレンマ

「経済安全保障」の重要性が近年強調されつつある。経済安全保障とは広範な概念であるが、民間企業の視点に立てば、技術や情報が外国に流出し、戦争行為等に利用されることを防ぐこと、と言うことができるだろう。 2019年、外為法(外国為替および外国貿易法)…

「ホームカントリーバイアス」とは何か

本ページでは、ホームカントリーバイアスとは何かについてまとめたい。 ホームカントリーバイアスとは、投資家が、自国の株や債券などに対して資産配分の比重を多くする傾向があることを言う。 基本的なポートフォリオ理論では、相関関係の低い複数の資産を…

銀行における健全な競争と経営の安定のジレンマ

少子高齢化や人口減少の影響で、特に地方銀行において、経営が厳しくなっている。地方経済の縮小により、融資先が少なくなり、さらに長引く低金利環境により利鞘も縮小している。 進む地銀同士の経営統合 収益悪化に苦しむ地方銀行が大きくなると、一つの選…

日本の機関投資家による運用は「保守的」なのか?

日本の機関投資家は「保守的」と言われることがある。「保守的」というのは、運用にあたってあまりリスクを取ろうとせず、リスクが低いものリターンも低い資産に多く資金を配分しているということである。 機関投資家とは、典型的には企業年金など、集まった…

クレジットリンク債とは何か

本ページでは、クレジットリンク債とは何かについてまとめたい。一言でいえば、「国債や社債に、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を用いて別の企業の信用リスクを組み込むことで、より利率を高くした債券」ということができる。 CDSとは クレジットリ…

トレーダーの社会的意義、金融システムにおける役割について

日々短期的な利益を求めて株などの金融商品を売買するトレーダー。その個々人の動機は専ら「1円でも多く儲ける」ということである。しかし、これを俯瞰で見て、トレーダーには社会的にどのような意義があるのか、そして金融システムにおいてどのような役割を…

MMFの金融システムにおける役割について

本ページでは、MMF(マネー・マーケット・ファンド)の金融システムにおける立ち位置について考えてみたい。 MMFとは MMFとは投資信託(ミューチュアルファンド)の一種。主に、企業が信用力に基づいて無担保で短期的に資金調達を行うための約束手形であるCP…

デリバティブと時価評価ーオフバランスからオンバランスへー

デリバティブはかつて、オフバランス取引として整理されていたが、2000年以降、時価会計の導入によってオンバランス取引として整理されるようになった。本ページでは、これについてその具体的な中身をまとめたい。 オフバランス取引とは オフバランス取引と…