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金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

価格はどのようにして決定される?ー19世紀の経済論争ー

価格はどのようにして決定されるのか―あまりに身近なモノの「価格」という存在であるが、その決定メカニズムについては、様々な考え方がある。 現在の経済学の基礎は19世紀に形作られるが、このとき価格が何によって決まるかについて二つの見方があり、対立…

資産バブルと金融危機の関係ー北欧の事例ー

日本ではバブル崩壊から7年ほどのタイムラグの後、不良債権の表面化等により金融機関が破綻するなど、危機が表面化した。一方、日本とほぼ同時期に、北欧においても金融危機が生じた。もちろん、規模等が異なるため 正確に比べることは困難だか…

信用保証とは何かについて分かりやすく

本ページでは、信用保証とは何かについてまとめたい。一言でいえば、中小企業が金融機関から融資を受ける際、返済が仮に難しくなったとしても、保証人が代わりに返済する仕組みである。信用保証協会法に基づき各都道府県に設置された公的な機関である「信用…

SPAC(特別目的買収会社)とは何か

本ページでは、SPAC(特別目的買収会社) とは何かについてまとめたい。 SPACの概要 SPACとは、一言でいえば、企業の買収のためだけに設立され、 上場している会社である。そのため、SPAC自体は事業を行わず、いわば「空箱」 のようなものである。 上場して…

日本における1997年の金融危機について―個別事例の検証―

本ページでは、97年の日本の金融危機についてまとめたい。この時期、日本では多くの金融機関が破綻に追い込まれた。 三洋証券 証券業界の準大手であった三洋証券は、バブル期の積極的な経営(繰り返しの合併など)で成長を遂げた。しかしこれは、過剰な設備…

金融機関破綻の原因について考えてみる

本ページでは、金融機関がどのような原因で破綻するのかについて考えたい。とりわけ、90年代の日本における金融危機について着目してみる。 ここでは、預金保険機構の『預金保険研究』(2005年)にある「金融機関破綻に関する定量分析」の分析結果を読み解…

損失補填とは?損失補填が禁止される理由とは?

本ページでは、損失補填とはなにか、 そして損失補填が金商法上なぜ禁止されるのかについて考えてみたい。 損失補填とは 損失補填とは、 証券会社等が顧客の取引によって生じた損失を補てんすることである。たとえば投資家が証券会社Aの口座を通じて株取引を…

先物主導の株価指数の変化とは

マーケット情報などでしばしば、「先物主導で日経平均株価が値下がりした」といった表現を見かけることがある。この「先物主導」とはどういうことなのか、本ページでは考えてみたい。先物取引が現物の株価にどのようなメカニズムで影響を与えるのだろうか。 …

ブロックオファーとは何か

本ページでは、ブロックオファーとは何かについてまとめたい。ブロックオファーとは、一言でいえば、上場企業の大株主等が保有している株を売却する際に、証券会社が市場の外で株式を買い取り、市場の外で投資家に売却する取引である。 マーケットインパクト…

利益供与とは何か

本ページでは、利益供与とは何かについてまとめたい。 利益供与とは 一言でいえば、会社が株主の権利行使に関して、特定の株主などに対して財産上の利益を与えることを意味する。つまり、会社が利益を供与するのと引き換えに、ある株主が会社の株主総会の進…