<金融アトラス/a>

金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

PEファンドのビークルについて

本ページでは、PEファンドを組成する際に用いられるビークルの種類についてまとめたい。 ファンドは「器(ビークル)」である。どの器を用いるかによって、運営のし易さや、課税方法などが変わってくる。 ファンドにはどのようなビークルの種類があるかにつ…

ダイベストメントの問題点について

「ESG投資」には様々な手法があるが、そのうちの一つに「ダイベストメント」というものがある。ダイベストメントとは、ESGの概念に反するような企業(例えば化石燃料や、兵器を扱う企業など)の投資を止め、資金を引き上げることである。 投資家が「ESGに積極…

CATボンドとは何か

本ページでは、CATボンドとは何かについてまとめたい。 CATは大災害を意味するカタストロフィー(Catastrophe)の略語で、CATボンドとは、一言でいえば、通常よりも高い利率で投資家から資金を集め、一定の条件を満たす災害が発生したときに、投資家の償還元…

投資信託におけるオープン・アーキテクチャーとは

本ページでは、投資信託におけるオープン・アーキテクチャーとは何か、そして日本の現状についてまとめたい。オープン・アーキテクチャーとは、一言でいえば、投資信託を販売する販売会社が、系列の運用会社の投信のみならず、幅広い運用会社の投信を販売す…

改正貸金業法の概要と問題意識について

本ページでは、改正貸金業法の概要についてまとめたい。 貸金業法改正の背景 改正貸金業法は、2006年に成立した。当時の日本においては、「多重債務問題」が社会問題化していた。 2003年、全国の個人の自己破産申立件数は24万件を超え、これは1990年の1万127…

銀行には貸金業法は適用されない?

貸金業法は、金銭の貸付を営む業者に対する規制を定める法律である。貸金業法に定める「貸金業者」は、主に消費者金融やクレジットカード会社等を想定したものとなっている。 ここで、「お金を誰かに貸し付ける業者」として本来最も代表的なものは、銀行であ…

クレジットカード会社は貸金業法と割賦販売法の規制を受ける

銀行や証券会社の他にも、金融サービスを提供する様々な業者がある。「クレジットカード」もその一つであり、日常生活において非常に身近なものとなっている。このクレジットカード業務を営む会社は、いかなる規制を受けるのか。本ページでは、クレジットカ…

TLAC適格負債の要件、TLACの所要水準について

本ページでは、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)に課されるTLACについて、TLAC適格負債の要件、そしてTLAC所要水準についてまとめたい。 TLACとはそもそも何か、については、以下のページを参照されたい。 hongoh.hatenablog.com TLAC適格負債の…

TLAC、TLAC適格負債とは何か

本ページでは、TLAC(Total Loss Absorbing Capacity)、TLAC適格債についてまとめたい。TLACとは、一言でいえば、巨大銀行に対して、破綻時に備えた損失吸収力を確保させる取組みである。「大き過ぎて潰せない(TBTF)」問題に対処し、納税者の負担を回避しつ…

ユーロ債、サムライ債、ショーグン債…外国債券の分類について

サムライ債、ショーグン債、ユーロ円債、パンダ債…などなど、債券には様々な愛称がついているが、それぞれの違いは何なのかについてまとめたい。 債券の性質を決める3要素 債券は、①表示通貨②発行された場所③発行体の属性、の3つの要素が重要である。様々…

オルタナティブ投資におけるゲートキーパーという存在

オルタナティブ投資に注目が集まっている。海外では大学基金や年金基金を中心に、積極的にオルタナティブ資産(VC、PE、不動産、ヘッジファンドなど)へ投資を行っている。日本の機関投資家はオルタナティブ投資に消極的であったが、GPIFがオルタナティブ資…

ライフセトルメントとは何か―生命保険の買取―

本ページでは、ライフセトルメントとは何かについてまとめたい。ライフセトルメントとは、個人の生命保険契約を第三者に売買する取引のことである。主に米国で発展しており、保険契約が市場で流通している(セカンダリーマーケット)。 ライフセトルメントの…

プロシクリカリティへのバーゼルⅢにおける対応

本ページでは、バーゼル規制において指摘されていたプロシクリカリティについて、バーゼルⅢで新たに講じられた対応策についてまとめたい。プロシクリカリティの概要については、以下のページにまとめている。 hongoh.hatenablog.com 1.資本保全バッファー …