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金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

保険におけるモラルハザードについて



本ページでは、保険におけるモラルハザードの問題についてまとめたい。

 

保険会社と加入者の間には情報の非対称性が存在する。とりわけ、加入者に隠された行動がある場合には、モラルハザードの問題が生じるとされる。では、モラルハザードとはどのような問題なのだろうか。

 

例えば保険という機能がない世界を考えると、事故や病気を起こしてしまったら、多額の賠償金や治療費などを自己負担しなければならない。よって、個人は事故や病気を起こさないように日々努力をするだろう。

 

しかし、保険に加入すると、例え上記のような損害が発生しても保険会社が補償してくれる。そのため、個人は事故や病気を起こさないための努力を怠る可能性がある。(病気は個人の命に直結するので全く健康を気にしなくなるというのはさすがに非現実的な想定かもしれないが…。)

 

その結果、事故や病気の発生確率が高まる。保険会社側からすれば、支払わなければならない補償額が契約前の想定よりも高くなってしまうことを意味する。

 

このように、保険に加入することによって加入者がよりリスクの高い行動をしてしまうという問題をモラルハザードという。