債券は、金利変動による価格の変動リスクにさらされている。金利変動に対する価格の感応度をデュレーションという。デュレーションについては以下のページ参照。
デュレーションをD、金利変化をΔr、債券価格の変化率をΔP/Pとすると、
ΔP/P=-D*Δr
となる。上記式でマイナスが付いているのは、債券価格と金利には負の関係があるためである。
債券の価格変動リスクをヘッジしたいと考えた時、このデュレーションに基づいてヘッジのための資産にいくら投資すればよいかを計算することができる。
ある債券を別の資産によってヘッジすることを考える。債券への投資額をPとすると、上記式より、
ΔP=-D(p)*P*Δr
となる。D(p)は債券のデュレーションを表す。
ヘッジのための資産への投資額をHとすると、同様に、
ΔH=-D(h)*H*Δr
となる。D(h)はこの資産のデュレーションを表す。
D(p)とD(h)は分かっているとする。債券の価格変動リスク(ΔP)を完全にヘッジするためには、
D(p)*P=D(h)*H
となるようなHを決定すればよい。
債券のロングポジションを保有していた場合、ヘッジ用の資産のショートポジションをHだけ作り出せばよい。