<金融アトラス/a>

金融アトラス

個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

スポットレート、パーレート、ディスカウントファクター



スポットレート、パーレート、フォワードレート、ディスカウントファクターについて。

 

スポットレート

現在において投資を行い、将来のある一時点において支払いを受ける場合に適用される金利キャッシュフローは現在と将来の2時点においてのみ発生し、途中のクーポン支払いはないため、ゼロ・クーポン・レートまたはゼロ・レートとも呼ばれる。

 

例えば現在100円を投資して2年後に110円を受け取る場合、スポットレートr(年率)は、

100*(1+r)^2=110

r≒1.05

となる。

 

ディスカウントファクター

ディスカウントファクター(DF)は、将来に発生するキャッシュフローを現在価値に引き直すときに用いる割引率である。

将来に受け取るキャッシュフローをF、その現在価値をPVとすると、ディスカウントファクターdは、

PV=F*d 

d=PV/F

となる。例えば額面100円で、クーポンレートが2%の債券を考える。1年後に償還するとして、1年後のキャッシュフローは102となる。

現在この債券が101円で取引されていたとすると、ディスカウントファクターは、

101=102*d

d≒0.99

となる。

 

債券のスポットレートさえ与えられていれば、DFは求められる。期間2年の債券のスポットレートをrとし、将来のキャッシュフローを1とすると、

1*d=1/(1+r)^2

期間ごとにDFは算出される。以下、1年後に償還される債券のDFをd(1)、2年後の場合をd(2)... とする。

 

パーレート

パーレートは、債券の現在価値が、額面価値と等しくなるときの金利を意味する。

額面が100円の債券を考える。2年後に償還し、半年ごとにクーポンの支払い(年率r%)が発生するとする。債券の現在価値は将来のキャッシュフローをDFで割り引いたものであるから、

d(0.5)*r/2+d(1.0)*r/2+d(1.5)*r/2+d(2.0)*(100+r/2)

となる。この値が額面に等しくなるようなrがパーレートである。よって、

d(0.5)*r/2+d(1.0)*r/2+d(1.5)*r/2+d(2.0)*(100+r/2)=100

をrについて解けばよい。