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個人の勉強も兼ねて、少しずつまとめます。

フラット35のスキームとは?ーMBSの活用ー

本ページでは、フラット35のスキームについてまとめたい。ここでは、保証型ではなく、買取型のスキームを取り上げている。

 

フラット35は、住宅ローンの借り入れの際に長期の固定金利で契約が可能となる仕組みであり、住宅金融支援機構が提供している(ただし、ローンの契約者はあくまで民間の金融機関と契約を結んでいる)。

 

フラット35のスキーム図は住宅金融支援機構の公式ページに掲載されているので、こちらを参照されたい。

フラット35のしくみを教えてください。 - フラット35

 

住宅金融支援機構は直接ローンの借り手と契約を結ぶわけではない。顧客はフラット35のもと、まずは民間の金融機関(銀行)と長期・固定金利のローンを契約する。次に銀行は、そのローンを住宅金融支援機構に売却する。これで、ローンが住宅金融支援機構に移動され、リスクが移転されたことになる。

 

その後住宅金融支援機構が行うのは、このローンを証券化し、投資家に売却することである。証券化とは、一言でいえば、ある資産にたくさんの投資家が小口で投資できる仕組みである。証券化については、以下のページを参照されたい。

hongoh.hatenablog.com

 

ここでは、証券化商品の中でも、MBS(Mortgage Backed Security)に分類され、ローンを担保とした証券化商品である。MBSについては以下も参照。

hongoh.hatenablog.com

 

投資家がMBSを購入する理由は、当然その投資によって金銭的リターンを上げるためである。この金銭的リターン(具体的には元利金)を誰が投資家に支払うのかといえば、直接的には住宅金融支援機構になるのだが、その支払い原資は、最終的にはローンを契約した顧客になる。顧客によるローンの返済が、銀行を通じて住宅金融支援機構に受け渡され、この資金をもとに投資家に元利金が支払われることになる。